2022.03.07
HACCAPについて
食品事業者様を悩ませる衛生管理問題。食品をめぐる衛生管理は日々厳しくなってきており、対応に追われていることと思います。
2021年6月から完全義務化されたHACCP制度もその一つでしょう。従来のチェック方法では防ぎきれなかった不良食品の出荷を防止するための衛生管理手法ですが、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、HACCPについてわかりやすく解説します。これを機に、HACCPについて理解を深めてくださいね。
HACCPってどんなもの?
画像転載元:https://www.photo-ac.com/main/detail/551332
HACCPは2018年6月に可決した「改正食品衛生法」によって定められ、2021年6月に完全義務化された食品の衛生管理手法です。「Hazard Analysis and Critical Control Point」の頭文字をとった略称で、「危害要因分析重点管理点」と訳されます。
端的に言うと、原材料の入荷、製造、出荷といったすべての工場過程において、危害要因(ハザード)を科学的に管理、削減、除去し、製品の安全性を確保する衛生管理手法となります。
ここで言うハザードとは、抗生物質や残留農薬、消毒剤などの科学的要因、金属、ガラス片などの物理的要因、ウイルスなどの生物的要因を指します。
食品事業者は各製造過程において、各工程でハザードを分析し、これらを除去するために必要な管理方法を策定。特に厳重管理が必要な工程や、あとで重要なハザードを除去できない工程については、管理基準を設定し、連続的に確認することが必要となりました。
従来の衛生管理方法との違いは?
HACCPが義務化される以前にも、食品事業者様は衛生管理や検査を行ってきました。一般的な方法としては「切り抜き検査」などでしょうか。製造過程の一部や、出来上がった商品の一部を抜き取り、品質をチェックするという手法ですね。検査によって問題が発覚した場合は、出荷の停止や製品の回収を行うなど、ご尽力されてきたと思います。しかしこの方法だと、健康被害のリスク排除としては不十分ということになりました。
そこで義務化されたのがHACCPなのです。全ての工程であらかじめハザードを予測して防止するためのポイントを分析。継続的に監視、記録をしていき、異常があったらすぐに対策をして解決することで、不良品の出荷を未然に防げるというものです。
まとめ
HACCPは食品の安全性をより高めるために、危険性を事前に分析して対応する手法です。大変だとは思いますが、不良品の出荷を未然に防げれば、信用低下のリスクを抑えるだけでなく、対応コストの削減にもつながるので、どうか前向きにお取り組みいただきたいと思っております。
当社、京橋白木でも、食品事業者様のHACCPの取組みに役立つ製品の販売などでお手伝いをしております。お悩み、ご相談などがございましたらお気軽にお申し付けくださいね。