2018.07.06

ミツカル事業

特集:OcciGabi Winery 03
道産食材が彩るフレンチと和食器のコラボ

OcciGabi Winery訪問の大きな目的の一つは、ワイナリーに併設されているフレンチレストランでUtsuwa laboの器を使っていただく、OcciGabi Wineryとのコラボ企画。 そのために持ち込んだ和食器を前に、シェフ泊谷智史さんとUtsuwa labo竹下茂雄が料理談義。 どんな化学反応が起きたのでしょうか。

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北海道の旬を活かしたフレンチを
Utsuwa laboの和食器はどう変えるのか

Webサイトの情報などを元に、事前に候補をいくつも用意し、和食器を持ち込んだUtsuwa labo竹下茂雄。まずはOcciGabi Wineryのシェフ泊谷さんにレストランのコンセプトやこだわり、料理への想いをお聞きしながら当日使う器を選んでいただくために、。

竹下 OcciGabi Wineryのレストランの特長というのはどんなところでしょうか?

泊谷シェフ こだわっているのは旬の食材。それも地元で採れたものを活かすことですね。通常のレストランだと、まずメニューを考えて、それを100%の理想形としたうえで、市場や業者の都合を鑑みながら調整していくことになる。余市は、まず旬の食材がありきで、それをどう料理すれば最も美味しく楽しんでいただけるかを考え、メニューの構成を考えていくんです。通常の逆ですね。

竹下 おもしろいですね! それは食の豊富な北海道だからこそできることなのでしょうか。

泊谷シェフ 北海道でも簡単ではないですよ。余市にワイナリーと共にレストランを開いた当初は、食材を仕入れるルートがありませんでした。3年4年かけて、地元の食材を仕入れられるように少しずつ生産者産を回っていったんです。大変でしたが、北海道は食に恵まれている分、面白い食材があるし、それを活かしたここにしかないフレンチが提供できています。

竹下 メニューを拝見すると道産の食材にこだわってらっしゃいますね。

泊谷シェフ 旬で、かつ新鮮な食材だけを提供しています。野菜や近くの農家から。ハーブは敷地で育てているものを。魚介類は余市は海がすぐだから、とても新鮮なものが手に入る。といっても、市場などに行くと、余市より遠い地域で獲れたものしか売られてない場合もある。だから漁師さんなどとパイプを作って直接仕入れていることも多いですね。肉も、近くの牧場などを回りました。北海道にぶどうを植えるところから始めて、真の日本ワインを造り始めたのが落さん。だからワイナリーは「本物志向」。レストランもそこは譲れない点ですね。

竹下 器に関してはどのように選定されているのですか?

泊谷シェフ オープン時に、まずはスタンダードな白い食器をメインに揃えました。日によって料理が変わるので、どんな料理にも合わせやすいというのが理由の一つ。揃えやすかったというのも大きいです。カトラリーに関しては、かなりこだわって有名どころを揃えています。ナイフの切れ味がとてもいいので、例えば色の濃い器だと傷がつけば目立つことが考えられる。また、溝などがつけてある器はナイフが引っかかってしまう。そういうことも考えて、無難な白い器に落ち着いたという理由もあります。

竹下 フレンチはやはり白くて丸い食器が多いですよね。最近になって国内外問わず、ミシュランの評点には有田の某窯元の器がいいぞという噂話になったり、笑。ずいぶん器で遊んだりするレストランも増えてきた印象です。

泊谷シェフ おっしゃるとおりです、笑。和食のように器と合わせて一つのプレゼンテーションとするところも増えてきました。私も「器に合わせて料理の見せ方を変えてみる」というのはやってみたいことのひとつでした。それもあって、今回こうやって和食器を見せていただき、それに合わせて料理を作るというのはとてもおもしろいと思っています。

竹下 今回は和食器と聞いてぱっとイメージされるものとは違う器ばかりを選んできました。また旬の食材、野菜などの色味が鮮やかに生きるような、色の美しい器をお持ちしました。

泊谷シェフ ぱっと見ただけでわくわくしますね。たしかにこれは和食器でイメージしていたのとは違うものが多い。形も独特なものがありますね。この手触りや、持ったときの予想を裏切る重さなどは、「どんな料理を盛ろうか」と想像がふくらみますね。

竹下 Utsuwa laboは多彩な和食器を扱っていますが、お客さまは飲食店の方々。飾って見てもらう食器じゃないんです。いかに料理が映えるか、引き立たせるかが重要だと思っています。

泊谷シェフ 確かに、印象は強いけれど主張はしないという感じはわかりますね。形も色もこれだけ豊かに、自由な器が和食器にあるというのは、頭ではわかっていましたが、実際目の当たりにすると驚きますね。いやこれは面白いです。

竹下 ありがとうございます! どんな料理が出てくるのか、とても楽しみにしています!

泊谷シェフ はい。いま頭の中でメニューのアイデアがどんどん生まれていますよ。キッチンで調理し始めると、またその場でいろいろアイデアも変わってくると思います。楽しみにしていてください。

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