2018.10.11

テーブルデザイン事業

社長インタビューVol.1 ㈱ウエストフードプランニング 代表取締役 小西啓介さん 前編

㈱ウエストフードプランニングは1998年に 丸亀市に開業した小さなうどん店が始まりです。 現在では香川県内で15店舗、海外に1店舗を展開し年間200万人ものお客様が来店する地元ではなくてはならないローカルチェーン店に成長しています。パワフルで優しい笑顔で迎えていただいた小西社長に起業の経緯から経営において大切にしてきたことをうかがってきました。

後編はコチラ

㈱ウエストフードプランニングのWebサイトはコチラ

㈱ウェストフードプランニング 代表取締役 小西啓介さん

ー 小西社長、本日は宜しくお願いします。

早速ですが、起業の経緯、そしてなぜうどんだったのか?

そのあたりのお話からお伺いしたいと思います。

小西 父親は公務員で地方ではよくある兼業農家でした。ですので、ごく一般的な家庭で育ちました。ただ親族に商売で上手くいっている方、いわゆる社長が多く子供心に自分達と食べるもん、着てるもんが違うな、と思ってました。その頃から社長ってすごいなと、小学生4年の時に新聞配達のアルバイトをはじめた時にとにかく社長になると決めてたんです。

ー すごい、小学生のときにもう?新聞配達のアルバイトから、なぜ、うどんだったのですか?

小西 はい(笑)

うどんを選んだのは単純でうどんが大好きだったからです。

ー そうだったんですね(笑)うどん店開業独立までに、その他どのようなお仕事をされてきたんですか?

小西  大手食品会社の管理職の経験もありますが、アルバイトは新聞配達からはじまり、30種以上やってきました。
アルバイトって社会人の予行練習だと思うんです。なので、できる限りやってみようと。
中でも大きく記憶に残っているのがプロパンガス会社の仕事でした。

3Kどころか7Kくらいの真っ黒黒の職場環境です。名前は伏せますが(笑)
ある朝、現場にいくと社員同士がケンカしてたんですね。朝っぱらから、嫌だなと思って、よくよく耳をすますと、ケンカではなく、業務の事で本気で言い合ってたんです。

こんなハードな環境で、汚れて、汗かいて、本気になってこの大人達はなんのために働いてんだろう?と。で、ある日気付いたんです。

「そうか、みんな家族のために働いてるんだ」と、家族のために真面目に働くサラリーマンをみて、初めて社長じゃない、自分の父親に感謝できたんです。

そこから、大手食品会社での経験と人脈が自信となり、小学生からの、社長になる夢に向かってどんどん、近ずいていったんです。

 アルバイトでのご経験から感じた想いが礎にあるのですね。そこから、独立されたのちの20年間の中で、ターニングポイントになった出来事をおしえていただいてもよろしいですか?

小西 独立して7年目あたりで、社員の半数が辞めてしまったことかな?

長女が産まれてすぐ25歳で独立、準備期間を経て、翌年にロードサイドの1号店をオープンしました。オープン日に500人くらい来店してしまったことで、完全に勘違いしました。
「これは100店舗いける」と、しかしもの珍しさで来てくれただけだったので、1日の来店数が30人の日もあったり、そこからがしんどかったです。

創業店舗の丸亀田村店

それから3年かかって2号店を出せました。

起業して5年間は毎日現場に入ってたんですが、少しづつ現場を離れていき、7年目で5店舗まで展開した時、ちょうどご縁もあって経営者仲間と共に勉強をして経営指針書をつくりました。

気合いだけの我流の経営に限界を感じて作ってはみたんですが、今までの在り方からガラッと組織化して「これからうちはこうする!」とみんなに発表した時に、半分の社員がついていけないと辞めてしまって、この時はホントに大変でした。

 それがターニングポイントだったのですね。社員の半数が辞めてしまう経営指針書の内容って、どんなものだったのでしょうか?差支えない範囲でおしえていただけますでしょうか?

小西 当時はなんか数字で示さないといけない。と思ってとりあえず100店舗目指す!といった内容でしたが、言葉と想いが一致がしてませんでした。

とにかく現場を回さないと、とスタッフにも苦労をかけてしまいましたが、結果的にぬるま湯に浸かりたかった人が辞めるという結果に。残ってくれたやる気のある人の役割が大きくなり、会社の成長スピードがめちゃくちゃ上がっていったのです。ケガの功名とでもいうところでしょうか(苦笑)

 そうだったんですね。そんなどん底の状況を経て、今では、具体的にどのようなことに取り組まれているのでしょうか?

結局は無理な拡大は社員が幸せにならない。だから今は、理念を共有することを優先させています。
多店舗展開を目指す拡大型から、ビジョンを優先するようになったんです。
今は、量より質へ転換して、人が育ったら店を出す。店長を中心にそのための理念教育に力を入れています。
それぞれの店舗経費で、月に1度は、参加できる人で各店舗、ミーティングをするようにしてますね。
あとは、理念の浸透度を図るためと、ある制度の一環として、感想文を書いてもらうんですよ。そうすると、それぞれの店長の想いや考え方、人間力がよくわかります。

 感想文。いいですね。それによる現場での変化など、ぜひ詳しくお話をお聞かせください。

社員の半分が去ってからの大逆転。インタビュー後編は、海外進出についてや、現場スタッフさんを交えて、ウエストフードプランニングさんの今を、そして創業20周年を迎え「おいしいをたのしく」を掲げ、次に目指すステージを伺ってきました。